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サウスポー・キラー 感想

図書館本書評第二十八回目は、水原秀策の「サウスポー・キラー」です。タイトルに惹かれたのですが、「このミステリーがすごい!」の大賞受賞作なんですね。

野球選手がトラブルに巻き込まれて、それを自ら解決するんで、ちょっとしたラブロマンスもあったりと、ある意味すごいベタな作品です。それは、受賞の書評が最後に書かれているのですが、そこでも触れられていました。

オチもベタだもんなぁ。犯人は予想通りだし、その理由もまんまだったし。でも、不思議と面白いと思ってスイスイ読めた。普通の小説してお勧めできますね。(意外性を求めるような場合はダメだけど。)

野球のシーンもリアリティあるし、映像化しやすいと思うけど、あまりにベタすぎるから逆に難しいかな。2時間サスペンスならいけるか。w

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グルーヴ17

図書館本書評第二十三回目は、戸梶圭太の「グルーヴ17」です。図書館でジャケ買いというか、表紙借りしました。

うーん、こういう中高生の妄想って今でもする。ただ、けんか系はしないな。逆にそれが正直途中で読むのやめようかなぁと思う原因でもあった。

地域が所沢、池袋となじみある場所ばっかりだったのが妙にリアリティを感じていた。内容は今時の高校生っぽいなぁと思った。携帯小説だったみたいだけど、人気あったのかな?

ここで描かれていることは、大なり小なり今でも行われていて、しかもそれは最近の話ではなく、俺の高校生時代や、それよりももっと前からも大してかわらなかったのではと思う。ただ、使われている物が違うのと、人それぞれ立場が違うということなんだろうねぇ。

二日で読んでしまったということは、読みやすかったのかもしれないけど、個人的には好きじゃないので微妙な満足度。

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イン ザ・ミソスープ

図書館本書評第二十二回目は、村上龍の「イン ザ・ミソスープ」です。ちょっと今回は、趣向を変えて。

拝啓、村上龍様
小説家としてだけでなく、テレビやインターネットなど幅広くご活躍されているお姿をよく拝見いたします。最近、テレビ東京の「カンブリア宮殿」をよく拝見させていただいています。

私事で恐縮ですが、実は、今年になるまで実はあまり小説などを多く読んだりはしないのですが、図書館にいくようになり本を定期的に読むようになりました。そこで、カンブリア宮殿をみていたので、初めて村上様の小説を読んでみたいと思うようになりました。そこにいろいろあったのですが、今回手にしたのが「イン ザ・ミソスープ」でした。

この本を書かれてから、10年という月日が経ちましたが、ここに書かれているような残虐な事件は、未だに日本では日常的にニュースやワイドショーで報道されます。また主人公が、ひいては村上様が悲観された日本の現状は下げとどまらず、悪化の一途です。

私は今回村上様にお伺いしたかったのは、この日常の中で村上様はいかにして日々のモチベーションを保たれているのでしょうか?ということでした。他人のせいにしてはいけないと分かっていますが、この将来に希望を持てない情報が連日目や耳に入ってくる中で、一つ間違うと自分を失ってしまいそうになります。

しかし、村上様は私以上にそういった現実を目にし、理解しているのに日々精力的に生きていらっしゃるのではと思えます。そのスタイルから何か学べればと思います。

と、ファンレター兼勝手な相談風にしてみました。正直、途中で読むのをやめようかと思うくらい、なんか残虐さのリアリティがあり、主人公の悲観が伝わってきました。

あとこれで驚いたのは文字の量。今年20冊読んできたけど、改行、段落無しでびっしりページに文字が埋まっているのは、すごいです。

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アキハバラ@DEEP

図書館本書評第二回目は、石田衣良の長編小説「アキハバラ@DEEP」です。

たまたま、読む時間が多めにあったのもありますけど、それでもずいぶん一気に読めた気がします。読んでいてスピード感がありました。最近の作家さんだからなのでしょうか。

秋葉原には時々行くし、俺もどちらかといえばオタク側の人間なので、お店の名前など情景が浮かびます。ただ、ちょっとだけ古い作品(2002年~2004年に書かれた)なので、今あるビルはありませんが、それはあんまり関係なく楽しめますね。

厳密に言えばファンタジーでしょう。今の段階ではできないだろうってことが書かれていますが、でもそれを補うだけの言葉が作品で綴られるので、リアリティを感じます。ひょっとすると、後何年かすると、未来を予見した作品になるかもしれないと思います。

ちょっとご都合主義のエンディングのような気もしますけど、その前に冷静に「自分たちのやることは、犯罪になってしまう、でも奪い返す、楽しいテロを」というところがあったから、ご都合主義のエンディングも受け入れた気がします。

ちなみに映画版をレンタルショップでDVDを借りてみたけど、やっぱり原作と違っていて、ちょっと残念だった。アキラの山田優はドンピシャだったけど。

そんなわけで、悪くはないです。ただ、このジャンルを知らないと楽しめないようなところも少しはあるかな。(知っていればよけいに楽しめるっていう感じかも。)


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6ステイン

さーて、初の図書館書評です。図書館書評って変な表現だな。図書館で借りた本の書評ですから。基本的には、ネタバレをしないように書いてみます。第一回は、福井晴敏の「6ステイン」です。

福井晴敏 初の短編小説集ということでした。テンポよく読めるという意味では、長編小説よりも読みやすかったので、第一回目の題材としては結果的に最適だったかな。ただ、短編小説ではありますが、一応共通のテーマというか、背景、キーワードがあって、短編ではありますが読んでいて、どんどん次の作品を読みたくなります。

福井晴敏は、『終戦のローレライ』『戦国自衛隊1549』『亡国のイージス』と、映画の原作で名前は知っていたので、今回手を取ったのですが、読んでいて映像が浮かびやすかったです。だから、映画の原作に多くなったのかなぁって思いますね。

作品には、「市ヶ谷」「赤坂」といった隠語が随所に出てきます。この隠語が妙に作品を読んでいるものにとって、先にあげた映像を頭にうかばせ、リアリティを作り出します。小説を読んでいて、「面白かった」と思うのは、その小説という世界の中で、妙にちゃんとしたリアリティがあるかどうかだと思います。この作品にはそれがある。

素直に面白かったなぁと思えた作品でした。作品的には男性よりですかね。アクションサスペンスの映画とか好きなら、きっとハマれると思います。


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